初心者介護士が一人前になるまでの道のり

初心者介護士が一人前になるまでの道のり

現在介護士として活躍している方でも、誰しも最初は初心者です。

 

初心者ですが、徐々に経験を積んで一人前になっていきますが、その道のりとはどのようなものがあるのでしょうか?ここでは、一人の介護士が一人前になるまでの道のりについてご紹介していきます。

 

就職してからの勘違い

私は介護の専門学校を卒業してから、特別養護老人ホームで介護福祉士として働き出しました。

 

私が働いている職場は従来型特養であり、50床が1フロアで、ほぼ全部が4人部屋でした。おむつ交換をする際はおむつを積んだワゴン車を押して、一人ひとり回っていきます。

 

寝たきりの方が大半でしたので、おむつ交換に時間がかかります。

 

しかし、時間をかけてしまいますと業務が回らなくなり、私は早く行うことに全神経を注いでいました。当時は早く終われば上司から褒められたからです。

 

それはおむつ交換以外でも、入浴介助も早く、移乗介助も早く行うことが正しいとされていました。その時の私は高齢者の気持ちなど考える余裕がなかったのです。

 

間違いだらけの介護

そういったところで働いていましたので、私はどんどん間違った方向に進んでいったと思います。

 

高齢者がいくら訴えをしていても時間がないと言い後回しにしたり、必要以上に早く介護をしてしまい、高齢者の自立を奪ったりすることもありました。

 

歩ける高齢者を時間がないからといって車いすに乗せたり、トイレに行ける高齢者をトイレ誘導の時間がないとおむつを付けたりなどです。

 

当然そういった介護をしていると、自分の体にも負担がかかってしまいます。

 

私は働き出して5年が経った頃、ぎっくり腰をして重い腰痛を抱えてしまったのです。私はこれ以上介護を続けていると、自分の体がもたないと思い退職をすることにしました。

 

私の介護が変わった施設

次に就職したのはグループホームです。グループホームは認知症の方が大半ですので、身体介護が少ないと思い就職を決めました。

 

そのグループホームではおむつ交換の時間も、トイレ誘導の時間も、入浴介助の時間も決められていません。食事の時間も決まっていませんでした。

 

私は最初は何をしていいのか全く分かりませんでした。何も決められていなかったからです。そのグループホームでは、高齢者の訴えや表情などを観察して、何をしたいのか把握して、求めているものを提供するというスタイルだったのです。

 

当時の施設長は「私たちのように自由な生活をしてもらいなさい、トイレは行きたいときに行く、食事は食べたいときに食べる、お風呂に入らない日があってもいいし、夜更かしすることもあるでしょう」という考え方がありました。

 

私はそれまで自分のペースに合して介護を提供していたので、その考え方に非常に驚きました。もちろん最初は受け入れるまで時間がかかりました。高齢者と遊んでいても時間が気になりますし、何をしていても時間が気になっています。

 

高齢者の生活に寄り添う大切さ

生活動作に時間がかかることは高齢者なら当然であり、それが認知症であったり、要介護者である場合はさらに時間がかかります。

 

介護士は時間がかかっても良いから自立した動作をサポートすることが求められます。

 

高齢者の生活を前から引っ張っていくのではなく、後ろからそっと支援していくことが大切だと気付きました。

 

もちろん全てがそういうことではないけれど、基本的に介護は高齢者の黒子であり、あくまでも生活のメインは高齢者です。そういった大切なことを学ぶことができました。自分で介護士として一人前かはわかりませんが、特養で働いていた時と比べると高齢者から「ありがとう」と感謝されることが増えましたので、ある意味一人前になったのかなと思います。

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