介護の工夫

老々介護問題について

現代の「介護」の抱える問題として「老々介護」が挙げられます。これは「介護」する側もされる側も双方老齢に達し、「介護」を行う担い手がいないことが今後重大となる問題です。

 

もちろん少子高齢化や晩婚化などで若年者の「介護」の担い手がいないことも挙げられるのですが、それ以上に経済的な問題から家庭内で「介護」を行わざるを得ないという現状もまた「老々介護」に拍車をかけています。

 

つい20年ほど前は4人で1人の要介護者を支えていた時代だったのですが、2020年以降には2人で1人の要介護者を支えていかなくてはならないという「介護時代」に直面するといわれています。もちろん介護は古来より我が国では行われていたことであるほか、我が国だけでなく古今東西の多くの人々が直面してきたいわば「人間の宿命」でもあります。

 

しかし今の日本においては「超」がつくほどの少子高齢化であり、しかもそれがすごいスピードで進行していることから、「介護」だけの問題を取り上げて対策を講じても無意味ということであると思います。

 

「介護」はこのサイトで幾度も取り上げたように肉体的・精神的・経済的な負担を、それも多大なる負担を強いられることから、例えば「ワークライフバランス」といった現代社会に求められる「生きがい」といったイデオロギーを根本から覆しかねない由々しき状態なのです。あらゆる手段を講じて乗り切らないといけないものなのです。

 

しかし一個人や一家庭だけの努力ではどうしようもありません。国や地方自治体、企業、地域社会が一丸となってこの問題に取り組まなければなりません。しかしまず根本的にどういった点を是正しなければならないのでしょうか。

 

 懸念される介護サービスの質の低下

私が考えるに、それは介護のサービスを行う方々、ケアマネージャーや介護福祉士といった方々ですが、その方々の待遇を向上させること。それがまず第一に出来そうな対策であると考えます。

 

その前提として介護サービスを行う者の絶対数がまず圧倒的に不足しているという現実があります。これは介護職従事者の待遇の劣悪さが招く離職率の高さと「介護」に対するイメージの悪さからそもそも介護職というものを就職の選択肢から除外してしまう若者が多数いることから、介護サービス従事者は今後ますます減る一方であるという危惧がされています。

 

また介護福祉施設においてはその人員の少なさから激務・薄給など待遇の劣悪さも過酷なものとなり、より介護職に就く人が少なくなるという悪循環に陥ってしまいます。その結果介護サービスの質のレベルも低下してしまうという事態が起こるでしょう。

 

これにより介護サービスを忌避し、自らの力で「介護」を行う方が増えていくとすると今度はその方達の労働力の低下につながっていくでしょう。こうしたことが国全体というレベルで考えたとき、おおげさではなく国力の低下につながっていくものと考えます。

 

その悪循環をどこかで断ち切らなければなりません。まずは介護サービス従事者の数を増やすこと、そのためには介護職を志す者を増やすこと、介護職を志し職に就いた者がやりがいを持って仕事を長く続けられる環境・待遇を用意すること、処遇改善に際して国や地方公共団体も企業に協力すること、これらがまず必要であることではないでしょうか。

 

国は介護職員一人あたり27,000円の手当を制度化していますが、もっとドラスティックな改革がなければ、介護職に対するイメージは払しょく出来ないと思います。

 

予防こそが最大の介護対策

ただ「介護」される方にも今後の「介護時代」を乗り切る努力を強いられることとなると思います。まずは介護保険の認定の基準は財政難から今後厳しくなっていくことでしょう。また介護保険料やサービス利用自己負担分も今後は増額し要介護の負担はますます増えていくと思います。

 

そのような厳しい状況の中でただ「介護」の重圧に耐えていくしか方法はないのでしょうか。やはりそのような恐ろしい「介護」になるべくならないよう予防を行うこと、まずこれが誰にでも出来る「介護」を乗り切るための最善の策であると思います。この介護の予防を国や地方自治体、企業、地域社会、一家庭が総力を挙げて取り組むべき「介護」対策であると思います。

 

 

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