介護の工夫

介護と仕事の両立するために 〜介護休業制度を利用する〜

ワークライフバランスという言葉を最近耳にする機会が多いとは思いますが、簡単に言うと「仕事と生活の均衡」を指し、つまり公私いずれにおいても充実した人間らしい生活のことを言います。

 

さて、この「ワークライフバランス」という言葉が生まれること自体、現代生活においては仕事と生活の両立は難しいとされています。

 

「アフター5」とはもはや死語に近く、多業種においては長時間労働や低賃金により生活を顧みることの出来ない職場環境に置かれている現代人があまりに多く、またそれが当たり前になっているのが現代社会です。

 

「ブラック企業」という用語が指す通りに、不況下においては仕事を選択する余地もありません。したがって現代社会においてはただでさえこの「ワークライフバランス」を実現することが予想以上に困難なのであります。

 

しかしそれに加え「介護」をしている場合はどうでしょうか。おそらく「ワークライフバランス」がどうであるというようなことを言っている場合ではないでしょう。

 

ともすれば今就いている職を辞するということも余儀なくされるかもしれません。内閣府調査によると10万人超もの方が「介護」を理由に離職しているというデータもあり、当然国全体の労働力の低下を招き国力を減少させるというマクロ的な観点からの危惧は当然のこと、一人ひとりの「ワークライフバランス」という観点でいうとやはり「介護」は仕事にやりがいをもって働く人にとっては致命的過ぎる問題と言っても過言ではありません。

 

もちろん必ずしも「介護」が発生したから仕事を辞めざるを得ないというわけではありませんし、現に300万人以上の方が家庭で「介護」をしながら仕事をこなしているという現状もあります。

 

ただその方たちも時短勤務を余儀なくされたり、時には休みを取らざるをえなかったり、または重要なポストへ就けなかったり重要なポストにいる方はそれをはく奪されるというリスクがあります。これは本人の意思や努力だけではどうしようもありません。企業や国が「介護」を行う方のためにバックアップをしなければなりません。

 

「介護」と仕事を両立するために

企業や国も「介護」をしながら働く人のための「ワークライフバランス」を守らなければなりません。

 

国の定める制度としてまずは育児・介護休業法に基づく「介護休業」制度があります。一定の条件にある「介護」を行う労働者は会社に申し立てることにより最長93日間の休暇を取得出来るという制度です。

 

なおこの介護休業中については雇用保険の被保険者資格を有しかつ他の要件を満たした場合については最長で3か月間分介護休業給付を受給することが出来るため、介護休業中とは言えど収入が全くなくなるというリスクをカバーできます。

 

また会社に対し育児・介護休業法では時短勤務や時間外労働の制限、深夜残業の制限、転勤に関する制限、不当な扱いの禁止などを定めており、法的に「介護」を行っている従業員に対して配慮を見せなければならないことを規定しています。

 

ただもちろんこれはあくまで法的な最低限の規定であって、本来は上司や他の同僚とのコミュニケーションのもと、その方の状況などを勘案しながら個別に配慮するものであり、会社はそういった職場作りを積極的にやっていかなければなりません。

終わりに

「介護」と仕事の両立は困難を極めるものと思います。しかしながら工夫次第で可能にすることもまた出来るはずです。そのためには国はもっと「介護」と仕事の両立を支援出来るような施策を考案し、また企業は従業員が「介護」と仕事を両立出来るような職場作りを心がけることもまた努力義務として必要なことであると思います。

 

とは言え、「介護」と仕事の両立については、もちろん「介護」の方の助けも必要です。自分ひとりで抱え込まず、家族や親族と協力し合って乗り越えていかないことには、到底両立など不可能であり、一兎も得ずという事態になるでしょう。

 

 

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